業務で手放せないツール:"Fiddler"でローカル環境を構築していないwebサイトのCSSやJavascriptをデバッグする

Fiddlerとは?

ネットワークキャプチャーツールという、 webアプリケーションのデバッグに便利なツールです。

色々な機能があるのですが、 今回はFiddlerの機能を利用して、 ローカル環境を構築していない状態で、ローカルPCからwebサイトのcssファイルやjsファイルをデバッグする方法をご紹介します。

ダウンロード

下記URLからダウンロードしてください。

http://www.telerik.com/fiddler

  • 動作環境が異なる「Fiddler for .NET4」と「Fiddler for .NET2」がありますが、中身に違いはないようなので「Fiddler for .NET2」でOKです。
  • ダウンロード時にメールアドレスの登録が求められます。

インストール

1) 規約に同意します

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2) インストール先を選択します

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3) Windows8.1以降の方は「AppContainer」に関する注意事項が表示されるようです。

「いいえ」を選択します。

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4) インストール完了です

使い方

1) Fiddlerを起動し、「AutoResponder」タブを選択してください

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2) デバッグしたい対象のページをブラウザで開きます。

※今回は例としてYahoo!Japanを使用しています。

3) デバッグしたい対象のCSSファイルを選択する

左側のリストに、現在使用しているPCで行っている通信の履歴が表示されるので、 その中にある、デバッグしたい対象のCSSファイルを選択します。 リストから探すのが難しい場合は、Ctrl + F で検索ウィンドウを開き、 "css" などの単語で検索することで、ヒットしたリストがハイライト表示されます。

4) 「Add rule」でルールを追加

対象のcssファイルを選択したら、「Add rule」ボタンを押してルールを追加します。 ルールとは、Fiddlerが「web上のAというファイルの代わりに、ローカルにあるBというファイルを読み込む」ための設定のことです。

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5) ローカルで使用するファイルを選択する

ローカル上(自分のPC)で使用するファイルのパスを設定します。

※web上のCSSの代わりに読み込まれるファイルのため、ファイルの中身はweb上のCSSと同じである必要があります。

 web上のファイルをそのままローカル保存して使用してもOKです

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6) 設定したルールを有効化する 「Enable rules」と「Unmatched requests passthrough」のチェックボックスをONにします。

これをONにしないと、設定したルールが反映されません。

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7)ローカルのCSSを編集し、ページを再読み込みする

例として、「ページ上部へ戻る」ボタンの色を変更します。 編集前は下記のような色ですが f:id:shibe23:20160523000629j:plain

ローカル上のCSSを編集後、ページを再読み込みすると、下記のとおり、 ローカルで指定したボタン色に変化しています。 f:id:shibe23:20160523000633j:plain

もちろんこれは、web上にある実際のCSSを変更したのではなく、 自分PCだけこのような表示になっています。 Fiddlerを終了するか、ルールを無効にすると、元通りの見た目に戻ります。

環境を構築せずにデバッグができるFiddler

ローカル環境を立てるまでもない、ちょっとしたバグの確認や、 担当案件以外のサイトで会社の他のメンバーから「ちょっとこのサイト見て」と相談された時など、 実際の現場でとても重宝しています。

今回はCSSを例にしましたが、私の場合はjavascriptデバッグの方が活躍する機会が多いです。 みなさんもぜひ活用してみてください。